2024.07.25

大型店舗駐車場での車上荒らしを防ぐ方法は?狙われやすい時間帯や犯行の手口についても徹底解説

ショッピングモールなどの大型店舗の駐車場では車上荒らしが起きやすく、店舗ロスの一つとして問題になっています。

車上荒らしが頻発していることが周りに明らかになると、店舗に対する信頼性が薄れ、顧客が減少し売り上げの低迷につながりかねません。

そこで今回は、大型店舗での車上荒らしを防ぐ方法について、狙われやすい時間帯や犯行の手口にも触れながら解説していきます。

*目次


車上荒らしに大型店舗の駐車場が狙われやすい理由

車上荒らしに大型店舗の駐車場が狙われやすい理由として、以下の2つが挙げられます。
・駐車スペースが広いので作業しやすい
・長時間滞在する客が多いためバレにくい
それぞれ解説していきます。

駐車スペースが広いので作業しやすい

大型店舗の駐車場は、隣との間隔を広く設計して作られていることが多いです。
そのため、犯人が作業スペースを広く取れることから、狙われやすい傾向にあります。

長時間滞在する客が多いためバレにくい

ショッピングモールなどの大型店舗には、ファッションや雑貨、レストラン、食品売り場などさまざまなお店が入っているため、1回の滞在時間が長くなる傾向があります。

そのため駐車場の入れ替わりが少なく、周りにバレずに余裕をもって犯行に及びやすい場所ということもあり、狙われやすくなっています。

店舗の駐車場が車上荒らしで狙われやすい時間帯は?

車上荒らしで狙われやすい時間帯は、一般的に22時~翌9時の深夜から朝にかけての時間帯が56.9%と、一番発生件数が多くなっています。
(出典:日本損害保険協会「第24回自動車盗難事故実態調査」

しかしショッピングモールなどの大型店舗の駐車場は一度に停められる台数が多く隙が多いため、他の車を隠れ蓑に白昼堂々と行われるケースも少なくありません。
実際、2番目に多かった時間帯は9時~17時で27.23%となっていました。


車上荒らしの犯行手口を解説

車上荒らしでよく使われる犯行手口を解説します。
車上荒らしを対策する上で犯行手口は知っておいた方がいいことの一つですので、どんな手口があるか覚えておきましょう。

現在、車上荒らしでは以下の2種類の方法が主流です。
・窓ガラスを割って侵入
・リレーアタック法
それぞれ解説していきます。

窓ガラスを割って侵入

まずご紹介するのは、窓ガラスを割って車内に侵入する手口。
昔から行われているもっともオーソドックスな方法ですが、今でもよくおこなわれています。

窓ガラスを割ると音が大きいから周りは気づくのでは?と思われるかもしれませんが、窓ガラスの中でも三角ガラスを割る手法は、大きな音が出ないのに加え、割れても目立たないので注意が必要です。

窓ガラスさえ割ってしまえばドアの鍵を開けるのは簡単なので、車上荒らしの手段としてよく用いられています。

また、車上荒らしの犯人の中には車の鍵がなくてもエンジンをかける方法を知っている者も少なくありません。
そのため、窓ガラスを割って車内に侵入した後、車ごと盗んで一目のつかない場所で犯行に及ぶケースもあるので注意しましょう。

リレーアタック法

近年は新しい車上荒らしの手法として、リレーアタック法を使用する犯人も増えてきました。

最近の車の鍵にはほぼすべてにスマートキー機能が搭載されていて、少し離れた場所でもロックを解除できるようになっていますよね。
この機能をまさに悪用したのがリレーアタック法です。

リレーアタック法は複数人で、以下の方法によりおこなわれます。
ターゲットを決め、1人がターゲットの車の運転手のスマートキーに近づく
別の1人が受信用の装置で電波を受け取り、増幅させて周りの仲間に送信
増幅させた電波を使用してターゲットの車に近づく
増幅した電波で車の鍵を解除し、犯行をおこなう
リレーアタック法の恐ろしいところは窓ガラスを破壊しないので、被害者が被害に気付くのが遅れるのがまず一つ。
そして一番恐ろしいのが、スマートキーのセキュリティシステムそのものが無効にしてしまうため、車丸ごと盗難にあう可能性が高くなっているところです。

また最近は、スマートキーも使用しないCANインベータ―というモバイルバッテリー型の小型機器で制御用のコンピューターであるCANに侵入して犯行をおこなう新しい手口も出てきているので、さらに警戒が必要とされるでしょう。

大型店舗が駐車場での車上荒らしを防ぐ方法

ショッピングモールなどの大型店舗が駐車場の車上荒らしを防ぐ方法として最適なのが、防犯カメラ・監視カメラの設置です。

大型店舗では立体駐車場などいくつかのフロアに分かれている場合があるので、各フロアに設置することで車上荒らしのトラブルを減らすことが可能です。

防犯カメラ・監視カメラはどちらも設置すると犯罪抑止力が上がる

よく防犯カメラのみを設置している駐車場がありますが、防犯カメラだけでは不十分です。

なぜなら防犯カメラは犯罪を未然に防ぐためにあえてわかりやすい場所に設置されているため、死角を狙って車上荒らしが行われるケースが少なくないから。

監視カメラは監視を目的として設置されているため、防犯カメラと逆に人目に付きにくい場所に設置されるケースがほとんど。
そのため防犯カメラとセットで設置すれば、防犯カメラで犯人の目を油断させておき犯罪の瞬間を記録することも可能です。

監視カメラは高画質タイプの設置がおすすめ

監視カメラにはさまざまな種類がありますが、223万画素以上の高画質タイプのものが見やすいのでおすすめです。

また、映像を拡大しても画素数が低下せず鮮明な映像を確認できる高額ズーム機能や、夜間の映像が鮮明に見られる夜間撮影機能などがついているタイプのカメラならなおいいでしょう。

不審者を事前に察知して通報できる画像解析機能付きカメラもおすすめ

防犯カメラの中には、駐車場内をうろつく人物をリアルタイムで感知しAIが画像を分析、不審者を通報する機能が付いているタイプもあります。

今までは犯行が起こっても、防犯カメラでは事後に確認することしかできませんでした、リアルタイムで解析できるので、車上荒らしを未然に防ぐことが可能。
画像解析機能付きのカメラは、犯行を見逃しやすいリレーアタック法の車上荒らしにも対応できるので、導入して損はないでしょう。


大型店舗駐車場は車上荒らしの被害に遭いやすい!防犯カメラ・監視カメラの設置で犯罪を未然に防ぐ

今日ご紹介してきたように、ショッピングモールなどの大型店舗は客の滞在時間が長く、隙ができやすいことから、車上荒らしの被害に逢いやすい場所。

最近は手口も巧妙になってきており、車内の物を奪うだけでなく車自体を盗難する犯行も多発しています。

車上荒らしが横行していることが顧客の間で噂になると、利用する顧客が減少し売り上げの低迷につながるおそれになるため早急に対策を実施すべきです。
店舗経営者は車上荒らしの被害を減らすためにも、防犯カメラと監視カメラを両方設置して犯罪を未然に防ぎ、犯行を実施するのが難しいことを周りに認知させる必要があります。

当社エスピーユニオン・ジャパンでは、創業58年で培ったノウハウを駆使し、車上荒らしをはじめとしたロス原因の実態を突き止め・改善するためのご提案と対策をおこなっておりますので、ぜひご相談ください。
2024.07.22

起きてからでは遅い!営業妨害を防ぐための対策方法を解説

ひと昔前は「お客様は神様」という考え方が浸透していましたが、現在はこの言葉が一人歩きしてお客様がモンスター化し、営業妨害の被害に遭う店舗も少なくありません。

ひとたび被害に遭えば、客足の低迷や売上の減少、従業員の離職など損失を受けて店舗自体の存続も不安視されます。

そこで本記事では、営業妨害の被害に遭わないための対策についてロス対策専門会社が解説いたします。

*目次

営業妨害とは?具体例とともに解説

営業妨害とは、お店や事業者の営業を妨害する行為全般のことを指します。
近年はネットを使った営業妨害が問題となっており、虚偽の事実を書き込まれて被害を受けるケースが増えています。

下記は営業妨害の一例です。

・従業員に暴言を吐く
・従業員の体を触ろうとする/盗撮しようとする
・商品の陳列を勝手に入れ替える
・会計前の商品を勝手に開封する
・店内の備品を勝手に持ち帰る
・SNSに嘘の情報を流す
・車上荒らし
など

迷惑行為をした当事者は、嫌がらせや悪戯のつもりで軽い気持ちかもしれないですが、たとえ悪意がなかったとしても見過ごすわけにはいきません。
ちょっとした悪質行為で店側は大損害を受ける可能性があることを心得ておきましょう。

身近な人物による営業妨害もゼロではない!

身近な人物が営業妨害をしてくるケースも珍しくありません。
退職した元従業員やライバル社の社員、取引先など思わぬ人物が起こす営業妨害もあります。

とくに元従業員はお店の内部事情を知っていることもあり、内部情報を勝手にSNSにアップしたり防犯カメラの死角を利用して万引きといった迷惑行為をする可能性があります。

内部の人間による不正というのは、なかなか気が付きにくいものです。
そのうえ犯人の特定が難しく不正が繰り返し行われることもゼロではないのです。

「自分の店だと思えるような店づくり」が営業妨害の対策に繋がる

営業妨害を未然に防ぐためには、お客様も従業員も”自分の店だと思えるような店”をつくることが重要です。
お客様に感動体験をしていただくことで「あそこのお店に迷惑をかけたくない」と思うきっかけとなり営業妨害の対策に繋がります。

また、従業員は自分の店として思い入れが強くなり、内部不正行為への動機を減らすことができます。

雰囲気の良いお店にはいくつかの共通点があります。
温かみのある接客やお客様との円滑なコミュニケーションといったソフト面に加えて、見やすい商品ディスプレイや清掃が行き届いているなどハード面の工夫も良いお店作りのポイントです。
「売場作りではなく買場作りを心がけよう」

当社エスピーユニオン・ジャパンでは創業58年で培ったノウハウを発揮して、店内環境を整備しつつ全体のパフォーマンスが向上するような「自分の店」づくりをお手伝いいたします。

迷惑行為による営業妨害や万引き、ロス対策でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
2024.07.17

たかが声掛け、されど声掛け!万引き犯への犯行防止や売り上げUPに効果的

店頭でのちょっとした声掛けが大きな効果を生むことをご存知でしょうか?
日常の営業活動において店員の一言が万引き犯の犯行を未然に防ぐだけでなく、売り上げアップにも繋がります。
些細に思える行動が、実は大きな違いを生むのです。

本記事では、店頭での声掛けの重要性とその効果についてロス対策専門会社が解説します。

*目次

防犯機器による万引き対策には限界がある

防犯機器は現代の店舗運営において欠かせない存在となっています。
監視カメラや防犯ゲート、タグなどの機器は万引き犯を威嚇し、犯行を未然に防ぐ効果があります。
しかし、これらの機器だけでの万引き対策では限界があります。
「人は考える葦」と言われており、言わばイタチごっこにならない方策を、常に考慮しておかねばなりません。

熟練した万引き犯は監視カメラの死角を巧妙に利用したり、タグを無効化する手段を知っている場合があります。
また、防犯ゲートの音が鳴ったとしてもその場で逃げてしまうケースも少なくありません。

このような状況下で、“店員”の存在が重要な役割を果たします。
店員からの声掛けが万引き犯に対して心理的な圧力をかける強力な手段となるのです。
例えば、店内を巡回している店員が「いらっしゃいませ」と一言声をかけるだけで万引き犯は監視されていると感じ、犯行を諦める可能性が高まります。

しかし、万引犯からはあくまでも店員であり、声かけ効果はさほど期待できません。より効果的な手法も我社ではご案内出来ますのでご相談下さい。

万引き犯が万引きを諦める要因1位は「店員の声掛け」?

警視庁が実施した「万引きに関する調査結果報告書」によると、万引き犯が万引きを諦める要因で最も多かったのが「店員の声掛け」であることが明らかになりました。
この調査結果は、万引き防止対策における店員の声掛けの重要性を強調しています。
しかし「声かけ」をする店員さんの精神的なプレッシャーも考慮しておかなければなりません。

【参考:下記資料の27ページ目】
万引き被疑者等に関する実態調査分析報告書(平成27年度調査)

万引き犯は犯行を行う際に常に警戒心を持っていますが、店員からの声掛けはこの警戒心を一気に高める効果があります。
「いらっしゃいませ」や「何かお探しですか?」といった一言は、万引き犯にとって
“見られている”という意識を強く持たせます。
この心理的圧力が万引き犯に犯行を断念させる大きな要因となるのです。

また、店員の存在感が強い店舗では万引き犯が犯行を行いにくくなることもわかっています。
積極的な声掛けや巡回を行うことで店内のセキュリティ意識が高まり、万引き犯が近寄りにくい環境が実現出来ます。

先程の話に戻りますが、この調査結果からも分かるように防犯機器だけに頼るのではなく、店員の声掛けを組み合わせた多角的なアプローチが万引き防止には最も効果的なのです。

万引き対策以前に声掛けは良くも悪くもお客様に伝わっている

お店の一人一人の声掛けは、私たちが思っている以上にお客様に伝わっています。

当社では58年間、量販店におけるソリューションカンパニーとして経営者の方々の問題解決のお手伝いをしてまいりましたが

「お店の評判を上げるにはどうすれば良いのか?」
「集客と売り上げをUPさせたい…」

このような課題を抱える量販店の多くが接客と挨拶を混同しているように感じます。

もし、あなたが心を込めてお客様に接するならば、その気持ちは確実にお客様に伝わります。
逆に、テンプレートやマニュアルに沿っただけの形式的な声掛けは、ただの言葉として受け取られ、本来の効果を発揮しません。

お客様は店員の本音と建前を敏感に感じ取ります。
心のこもった声掛けは万引き犯に対する威圧効果だけでなく、一般のお客様にも安心感と信頼感を与え店舗全体の雰囲気を良くします。
つまり、声掛けは良くも悪くもお客様に伝わるのです。

あなたの声掛けは心のこもった「接客」でしょうか?
それともマニュアル通りの「ただの言葉」でしょうか?
この違いが万引き対策以前にお客様の心に大きな影響を与えているのです。
その判断の物差しは「無表情挨拶人間ロボット」になっていませんか?

先ほどもお伝えしたように、当社エスピーユニオン・ジャパンでは長年の実績から得たノウハウを元に世界一の量販店づくりをサポートしています。
万引き対策やロス対策でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
2024.06.27

万引きが多い店の原因、それは○○にある

“万引きはどこのお店でも起こりうる”ということは確かにありますが
実際には万引きが頻発しやすいお店と、そうでないお店が存在します。
「自分のお店は大丈夫でしょう」と思っていても意外なところに落とし穴があり、万引き犯の思うつぼになっているなんていうことも。

本記事では万引きが起こりやすいお店の特徴をロス対策専門会社が解説します。

*目次

昨今の万引きの原因の多くは「口コミ」にある

「万引きが多い店の原因は店の警備不足だ!」
「商品の配置や店内の雰囲気が万引きを助長している」という意見をよく耳にします。
もちろん、これらも万引きが起こる原因のひとつではありますが、大きな原因は他にあります。

それは、ズバり “口コミ” です。

口コミというと接客や商品の質などの評価を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は万引きに関する口コミも顧客の間で大きく広まっているものです。
例えば、以下のような口コミがあります。

・「あの店で万引きの現場を何度も見た、真面目に買い物している自分が馬鹿らしくなる」
・「以前ここで万引きしている人がいた、自分も出来そうだったから今度やってみようと思う」
・「ひどい接客を受けたことがある、帳尻を合わせるためにここで万引きをした」

これらに共通する薄い罪の意識と被害者意識は万引き犯の犯行を助長します。
また、特に人と人とのつながりが強い郊外では口コミの影響力が絶大です。
一度生まれた口コミは、内容によっては新たな万引きを誘発し、どんどんと広まっていくのです。

人づての口コミに加えて、スマホやSNSの普及で誰もが気軽に口コミを共有しやすくなった今の社会では、このような口コミが生まれないようにするために、従業員だけでなくお客様にも “ここは自分の好きな店だ” と思えるような店づくりが必要になってくるのです。

あなたのお店は商品の陳列や価格設定・スタッフのサービスなどを知人に紹介したくなるような店になっていますか?
これが実現できていれば万引きを完全に0にするのも夢ではないのです。

口コミは使い方次第で現代の “チラシ”にもなる

今の話をするとどうしても「口コミって怖い」という印象を持ってしまいますが
口コミは使い方次第でお店に良い効果をもたらします。

というのも、一昔前までお店の宣伝に必要不可欠だったのは「紙チラシ」ですよね。
新聞の折り込みチラシやポスティングによって、特に郊外のお店は宣伝につなげていたと思います。
しかし、現代におけるチラシの信頼度はなんと20%ほど!
今や紙チラシはお店の宣伝において完全に無駄なものになってしまっているのです。

そこで登場するのが先程ご紹介した「口コミ」です。
現代における口コミの信頼度は驚きの70%にも上り、良い評判を広めることに必要不可欠になっているのです。

いわば口コミは現代の「生きたチラシ」。
このように口コミは万引きの要因になりうる脅威でありながら、お店の宣伝につながる最強の武器でもあるのです。

お客様も従業員も”自分の店だと思えるような店”をつくる

万引きの原因が口コミであると今までご存じなかった人も多いと思います。
今回の解説を通して新たな要因を発見するきっかけになったのではないでしょうか。
小さい気づきが万引きの撲滅に一歩一歩近づけてくれます。

ネガティブな口コミの発生を防ぐためには、お客様も従業員も”自分の店だと思えるような店”をつくることが重要です。お客様に感動体験をしていただくことで、「あそこのスーパーは一味違う」とお客様が良い口コミを広めるきっかけにもなります。
その結果、万引き防止だけでなく、売り上げ粗利を上げることにもつながります。

弊社エスピーユニオン・ジャパンは創業58年で培ったノウハウを発揮して皆さんのお店づくりをお手伝いいたします。
万引きやロスにお困りの際は是非ご相談ください。
2024.06.26

小売業を悩ます「商品ロス」の原因と対策

棚卸しの際、在庫数量が合わないことで発覚する「商品ロス」
この商品ロスの金額に頭を悩ます経営者は多いのではないでしょうか。

商品ロスは百害あって一利なし。
普段からロス対策を意識することが利益率の最大化に繋がるのです。

そこで本記事では、小売業が抱える商品ロスの原因と対策についてロス対策専門会社が解説します。

*目次

小売業にとっての「商品ロス」とは?

商品ロスとは、店舗の在庫から発生するロスのことを指します。
会計処理では「棚卸減耗損」と呼ばれます。

例えば100個の商品を仕入れ70個売り上げた場合、在庫数は30個になるはずが、数えてみると25個だったりする。
あるはずの商品が無くなっている、この差が「商品ロス」なのです。

通常であればお客様に商品を購入いただき、仕入れ値との差額で利益を得るものですが、仕入れた商品が無くなると仕入れ値がそのまま店舗の損失に繋がります。

「1個や2個無くなったって大丈夫だろう」と考えるスタッフや店長がいるかもしれません。

しかし、商品の原価は思いの外高く、積み重なればさらに大きな損失を招いてしまうため、一刻も早く対策を行う必要があるのです。

商品ロスを招く3大要因

商品ロスを招く原因は主に3つ。
・外部ロス(万引き)
・内部ロス(盗難・処理誤りなど)
・管理ミス

外部ロス(万引き)

外部ロスは、万引きによる被害を指します。
これは店舗外からの訪問者により起こる被害なので「外部」と呼ばれます。
洋服やアクセサリーなどの衣類品関連は若者による犯行が多い一方で、スーパーなどの食品関連では主婦、そして高齢者による万引きが近年では目立っています。

従業員や警戒員が犯行現場を目撃し犯人を確保できればロスを回避できますが、大半は誰にも気付かれることなく店内の商品が盗まれてしまうのです。

内部ロス(盗難・処理誤りなど)

内部ロスでは、従業員による不正で商品が消失するといった内部不正が多く見られます。

販売している商品を従業員が無断で持ち帰るケースや在庫管理の誤差、POSレジでの取引ミス、従業員が商品を破損させた際に不正に廃棄処分をして隠蔽するケースなど、さまざまな要因によりロスが生じます。

管理ミス

管理ミスは、従業員が処理を誤ってしまうケースを指します。

商品の数え間違いやレジでの違算金、価格設定ミス、伝票上のミスなど、手作業が伴う場面においてはミスが発生しやすいといえます。

商品ロス対策を徹底し利益率をアップさせよう!

ここまで商品ロスを招く3大要因について説明しましたが、万引きをはじめとする内・外部ロスの実態額は、一般的に認識されているよりもはるかに大きいと言われています。

そのため外部ロス並びに内部ロスを重点的に対策することで、商品ロスを大幅に軽減することができます。

外部ロス対策【お客様への目配り・監視カメラ・万引きGメンの導入】

外部ロス対策には、従業員によるお客様への目配り(接客)が効果的です。

「いらっしゃいませ」
「ご利用くださいませ」
「お探しのものがありましたらお気軽にお声がけください」など

入店時や店内でのお声掛けを積極的に行うことで「この店は客を見ているな。」「この店はやめておこう。」と犯人は警戒し、他の店での犯行を試みるでしょう。

また監視カメラの設置だけでなく、死角になる通路や柱へのミラーの設置、防犯ゲートなどの導入で万引きしようとする意欲を格段に低下させる効果が期待できます。

それらの対策を行ったうえで、万引きGメン(私服保安員)に依頼する手段も効果的です。

店舗に常駐して警戒を行う万引きGメンは、その道のプロとして万引きの手口を熟知しているため、高い防犯性が期待できます。

このように、万引き被害が多発する前に事前にできる対策を行い「万引きを許さない」という姿勢を見せることが重要になります。

その他、詳しい万引き対策については下記コラムをご参考ください。
関連記事:スーパーの万引き防止策5選!巧妙化し続ける手口に負けない対策をしよう

内部ロス対策【在庫管理、店内ルールの徹底】

内部ロス対策では、在庫管理や店内ルールを徹底することが重要です。

まずは商品の在庫を正確に把握することがポイント。
商品の在庫管理が不十分だと不正自体が発覚しにくく、電子帳簿改ざんなどの不正行為を招きかねません。

さらに店内ルールを徹底することで、従業員による不正が起こりにくい環境づくりを実現できます。具体的には就業規則や雇用契約書の見直し、倉庫や事務室などバックヤードへの監視カメラの設置、頻繁に在庫確認を行うなどの対策を実施しましょう。

管理ミス対策【従業員マニュアルの徹底】

管理ミス対策では、従業員マニュアルを徹底することが重要です。

商品在庫に関わる「仕入」「売上」「返品」「廃棄」「値上げ」「値下げ」などの情報は正確に記録し、ミスが起こりやすいデータ入力や帳票の記載などは要注意とし、ミスが発生しにくいやり方を従業員全員で徹底することでミスの減少に繋がります。
※特に仮伝票から本伝票への起票作業は再チェックが重要です。

「自分の店」と思ってもらうことが商品ロス0につながる

今回は小売業が抱える商品ロスの原因と対策について解説しましたが、実は万引きや内部不正による商品ロスをゼロにするだけでなく、売り上げ粗利までアップする方法があります。

それは、お客様も従業員も「自分の店だと思えるくらいの店」を作ることです。

あなたのお店は価格設定や商品陳列、接客のどれをとっても、友達に自慢したくなるような空間になっていますか?お客様がわざわざ足を運びたくなるような、そして従業員が誇りを持って働けるような店づくりを目指すことで、そこは単なる商売の場ではなく、訪れる人々にとっての「特別な場所」となるのです。

当社エスピーユニオン・ジャパンは創業から50年以上、あらゆるロス原因を徹底排除して参りました。店舗のロスにお困りの際には是非お気軽にご相談ください。
2024.06.20

ロス対策専門会社が教える効果的なソリューション【経営者必見】

みなさんは、ロスの原因がいくつあるかご存知でしょうか。
伝票のミス、万引き、納品業者の不正、検品検収等を含め207の要因があります。

では、ロスの最たる原因はなんだと思いますか?

多くの経営者が、「ロス対策=万引き対策」と考えているようですが、実はそうではありません。
どうしてこのような誤解が生まれるのでしょうか。

創業58年の実績を持つロス対策専門会社がお答えします!

*目次


万引き対策だけがロス対策ではない


「ロス対策=万引き対策」の認識が根強い主な理由として
①メディアによる影響②内部不正の隠ぺいが挙げられます。

メディアは、しばしば万引き事件を大きく取り上げ、ドラマチックに描くことで、万引きが最大のロス原因であるという誤った印象を与えます。しかし、統計によれば、207のロス原因の中で「万引き」が占める割合は非常に低く、全体のロスの中で80番目以降にすぎません。
したがって、万引き対策を強化することが全てのロス対策につながるわけではないのです。

一方で、内部不正は全体のロス原因のなかで10番目以内に位置付けられます。

これは企業にとって重大なリスクであり、経営者はこの問題に真剣に取り組む必要があります。しかし、経営者は内部不正によるロスを隠す傾向があるのです。
内部不正を公にすると、組織内での信頼関係が損なわれ、場合によっては従業員の辞職につながったりなど、経営者にとって不都合なことが起こる恐れがあります。このため、経営者は内部不正による損失を万引きによるロスとして報告することがあるのです。

つまり、内部不正は万引きよりも深刻な問題と言えるでしょう!
経営者が真のロス削減を目指すならば、万引き対策だけでなく、内部不正の根本的な解決に向けた努力が不可欠です。

従業員に「自分の店」と思ってもらうことで内部不正はなくなる


実は、内部不正によるロスを完全にゼロにする方法があります。

それは決して難しいことではありません。内部不正を解決するには「従業員に自分の店だと思ってもらうこと」が重要です。この意識を持ってもらうことで、従業員の行動や態度が大きく変わります。

自分に関係ないと思うからこそ内部不正は生じます。従業員が店に対して無関心であると、責任感や忠誠心が薄れ、不正行為に対する心理的な抵抗感が低くなってしまいます。そのため、経営者はこの無関心の根本を変える必要があります。

従業員の意識の持ち方次第で、店は大きく変わるのです!

感動体験がもたらすロス対策の効果


万引きや内部不正など、ロスの原因は複数ありますが
それらのロス対策で本当に効果的なのは、「お客様の感動体験」を追求することです。
お客様が店舗で感動を覚えることで、リピート率が向上し、顧客満足度が高まります。これこそが、最終的にはロスを減らす最も確実な方法なのです。

お客様の感動体験とは、単なる商品やサービスの提供に留まらず、期待を超えるサービスや心温まる接客などを通じて、心に残る体験を提供することを意味します。

例えば、お子様連れのお客様の荷物を車まで運ぶサービスや、雨の日にはお客様の自転車のサドルについた水滴を拭き、チェーンに油を差すなどの細やかな配慮があります。これにより、「こんな接客をしてくれるなんて」と、お客様にひとつの感動が生まれます。

このようなサービスをつづけていくことは、お客様が自然と良い口コミを広めるきっかけとなります。口コミは新たなお客様を引き寄せるだけでなく、既存の顧客との信頼関係を強化する重要な要素です。

さらに、感動体験を提供することは、従業員のモチベーション向上にもつながります。従業員が自身のサービスによってお客様の喜びや感謝の声を直接受け取ることで、仕事への誇りややりがいを感じることができます。
これにより、従業員は自分の店として愛着や思い入れが強くなり、その結果、内部不正は影を潜め、店舗全体のパフォーマンスが向上するのです。

当社エスピーユニオン・ジャパンでは、創業58年の実績で得たノウハウを皆様にお伝えし、「自分の店」づくりをお手伝いします。ロス対策でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
2024.05.27

万引きは現行犯以外で捕まえるのが難しい?後日逮捕できる解決策はあるか

万引きは、店舗経営者にとって深刻な問題です。
万引き1件あたりの損害は少なくても、件数が多ければお店にとって重大な損失になりかねません。

一方で万引きは、現行犯以外で捕まえるのが難しいと世間でよく言われています。

本記事では、以下の2点についてロス対策専門会社が解説します。
① 万引きは現行犯以外で捕まえるのが難しいと言われる理由
② 万引きの後日逮捕のために必要なこと

店舗での万引き被害を減らしたいとお考えの方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
*目次

万引きの現行犯以外の逮捕が難しいと言われた理由は?

普段、ネットやテレビのニュースなどで万引きの現行犯以外の逮捕が難しいとよく耳にすることがありますが、それは一体なぜでしょうか。

その理由について詳しくみていきましょう。

犯行後に気づくことが多い

万引きは、その性質上、現行犯でなければ犯人を特定することが難しい犯罪です。<刑訴法212条>
なぜなら、万引きは通常店内でこっそりと行われるからです。

商品がなくなったことに気づくのは、犯行後であることが多いのです。

万引き特定に至る決定的な証拠がない

また、万引き犯を特定するためには、具体的な証拠が必要となります。

防犯カメラの映像や目撃者の証言などがそれに当たりますが、防犯カメラがなかったり犯人が防犯カメラの死角で犯行を行ったりした場合は証拠が残りません。

そのため、確実な証拠がなければ犯人を特定することはほぼ不可能です。
特に、万引きが発生したこと自体に気づくのが遅れた場合、犯人を特定することは非常に難しくなります。

店舗側が被害届を出さず捜査できない

スーパーなどの小売店では、1件あたりの被害総額が低いケースが多い割には、発生件数は多くチリも積もればで総被害額も多くなります。

加えて、手間がかかる上にその都度被害届を出す労力もなく、泣き寝入りしてしまうケースがほとんど。後日逮捕は通常逮捕の一種のため、被害届の提出、逮捕状の発行の手順を踏まないと警察は動くことができません。
そのため、万引きは現行犯以外での逮捕が難しいと言われているのです。

万引きの後日逮捕の事例:現行犯以外で逮捕できる確率は?

万引き犯を現行犯以外で捕まえるのは難しい理由をお話しましたが、実は日本の万引き検挙率は70%。意外にも高いのです。

つまり、被害届をしっかり出せば逮捕できる可能性は高いというわけです。

万引きを後日逮捕するためには何が必要?

万引き犯を後日逮捕するためには、犯人を特定しなければいけません。

しかし、そのためには前段でご説明したように、具体的な証拠の提示が必須となります。

さらに、万引き犯を特定したとしても、その証拠が法的に有効であるとは限りません。
たとえば、防犯カメラの映像が不鮮明であったり、目撃者の証言が曖昧であったりすると、それらの証拠は法的に無効となる可能性があります。
その結果、犯人を逮捕することができない場合があります。

したがって、万引き犯を後日逮捕するためには、犯人の特定と証拠の確保、そしてその証拠の法的有効性という、3つの大きな課題を解決する必要があります。
これらの問題を解決するためには、いかに捕まえるか!ではなく、どのようにして万引きを未然に防ぐかがより重要となります。

万引きは現行犯以外の逮捕が困難!未然に防ぐ店舗でできる対策法

万引きは現行犯以外の逮捕が難しいため、未然に防ぐことが最も効果的な対策と言えます。
そのためには、店舗のセキュリティを強化することがとても重要です。

そこで、以下のポイントを特に意識すると万引きを未然に防ぐ確率が上がります。

 万引きを未然に防ぐ対策法 1.死角の特定と警戒員配置対策
2.店内のレイアウト改善
3.顧客へのフレンドリー声掛け
4.思いやりのある対応


1.死角の特定と警戒員配置対策

警戒員を店内に配置することで、万引きを抑止する効果があります。警戒員が見回りを行うことで、万引きを考えている人を威嚇することができます。
顧客の口コミ拡散による防犯効果も絶大です。(特にセルフレジ)

2.店内のレイアウト改善

商品の配置や店内のレイアウトを工夫することで、万引きを防ぐことができます。

3.顧客へのフレンドリー声掛け

店内で不審な動きを見せている人物がいたら
「何かお探しですか?」「お手伝いする事はございますか」等
と声をかけるなど、店員が顧客に声掛けをすることで万引きを防ぐことができます。
トラブル防止のため、フレンドリー接客を心がけましょう。

4.思いやりのある対応

お客様全てに「思いやり」の心をもって接することで、お客様にも「この店は自分の店」又は、「とても良い店」と思っていただけるものです。
すると自然に店に対し愛着を持っていただけ、こうした心の変遷が不正行為ゼロへと発展するのです。


万引きを未然に防ぐなら万引きGメンHI-SATにおまかせ

もしあなたが店舗の万引き対策にお困りなら、創業50年以上の実績を持つエスピーユニオンジャパンの万引きGメンHI-SAT<万引き大掃除部隊>におまかせください。

万引きGメンHI-SATとロス対策コーディネーターは、店舗へのGメンの配置はもちろん、店舗で起こりうるあらゆる不正の実態把握、改善をロス対策コーディネーターがサポートいたします。
店舗での万引き行為をはじめ、あらゆるロスの改善にぜひご利用ください。

実は万引ゼロの秘策有り!

万引きも含めた不正行為すべてがゼロになり、かつ売り上げ粗利が上がる方法が有るのです。
しかも費用は全く不要で、むしろ純利益が増える。
こんなシステムを権利化しました。

個別対応が不可欠ですので、ご相談下さい。逆転の発想で見事に解決!
2024.05.26

置き引きに要注意!スーパーができる被害を食い止めるための対策とは

荷物を置いたまま席を離れたり、おしゃべりに夢中で荷物から目を離したり、袋詰めする台に財布を置いたりと、お客様のちょっとした油断が置き引きを誘発する要因となります。

こうした置き引きに対して、スーパーではどのような対策が必要なのでしょうか。

今回は置き引きに焦点を当て、スーパー側が知っておくべき対策についてロス対策専門会社が解説いたします。

*目次


置き引きとは


置き引きとは、持ち主が置いていった荷物を断りもなく勝手に持ち去る行為のことです。

飲食店やスーパー、ショッピングセンターだけでなく、公衆トイレやATM、スポーツジムなど人々が行き交う、そして駅の乗車券発売機などで発生する傾向が高いです。

また、置き引きは店内以外でも発生しやすく、例えば自転車のかごの中に荷物を置いたままとか、駐車場内で無施錠のまま買い物していたところ置き引きの被害に遭ったというケースも挙げられます。


置き引きは窃盗罪?どんな罪になるのか


置き引きは窃盗罪または占有離脱物横領罪(遺失物横領罪)のいずれかの罪に該当します。

窃盗罪は10年以下の懲役刑または50万円以下の罰金刑、占有離脱物横領罪は1年以下の懲役刑または10万円以下の罰金刑か科料に処されると刑法で定められています。

一方で、置き忘れた荷物をその場から持ち去った理由が、店員に届けるためであれば罪に問われることはありません。
ただしスーパー内での忘れ物はスーパーの管理下にあるとされているので、むやみに店の外に持ち出したりすると疑われてしまいます。
お客様から預かった忘れ物は店員一人で判断せず、直ちに責任者に報告するようにしましょう。


スーパーができる置き引き対策とは


置き引きからお客様を守ることはお店のチャンスロスを減らすことに繋がります。
加えて、ストアイメージのアップにもなるのです。

防犯カメラの設置


レジ横やベンチなど置き引きが起きやすい場所に防犯カメラを設置することで、犯行の一部始終が記録され犯人逮捕に繋がります。

また、防犯カメラがあるというだけで犯罪を抑止する効果があり、置き引きを未然に防ぐことができます。

店員による声かけ


セルフレジは忘れ物が多いエリアです。
袋詰めに気を取られてお財布、キーケース、スマートフォン、購入品などを忘れてしまい被害に遭うケースがあります。

店員の「お忘れ物はございませんか?」この一言があるだけで、お客様の忘れ物を防ぐことができるので、お店全体で声かけを意識しましょう。

万引きGメンや警戒員の導入


万引きGメンや警戒員を導入することで、店員の目が行き届きにくい場所や防犯カメラの死角など広範囲にわたり置き引きの対策ができます。

当社の万引きGメンそして警戒員「HI-SAT」は創業から57年以上、万引きや置き引きなどお店のあらゆるロス原因を徹底排除してきました。
ご依頼やご相談などございましたら、実績とノウハウを持つ当社にご相談ください。


店側が忘れ物を預かる目安は一週間


落とし主から連絡が来る可能性があるため、忘れ物は店舗にて一時的に保管しておきましょう。
忘れ物の内容で判断せず、小さい物でも処分しないで保管しておいてください。
お忘れ物記録帳を用意しましょう。
勝手な判断で取り返しのつかないトラブルに繋がる恐れがあります。

お客様からの届出があった場合は、その方の住まいと電話番号等を記録しておきましょう。

保管の目安は一週間程度。
最終的には警察へ届けます。

ただし、財布やスマートフォンなどの貴重品は店舗で保管せず、すみやかに警察へ連絡しましょう。


置き引きが発生しない店舗運営を目指そう


置き引きはお客様だけでなくスーパー側にも大きなダメージを与えます。

今回ご紹介した対策を参考にして、置き引きが発生しない安心できる店舗づくりに取り組んでみてください。
2024.05.24

なぜする?万引き犯の手口と理由を3ケースご紹介

“万引き”は日常的な買い物の場で見過ごされがちな問題ですが、実際には深刻な社会問題です。
店舗や小売業者にとって万引きによる被害は年間数億円にのぼり、その損失は価格に転嫁されるため、消費者全体にも影響を及ぼします。

万引き犯は万引きをなぜするのでしょうか?
実はこの行動には様々な心理的、経済的、そして社会的な背景が存在しますが、一口で表現するなら自分だけ良ければとの「利己的」な思考、「誰も見ていないから」、加えて万引きしている現場を見て真面目な買い物がバカバカしくなった等の理由が大半です。

今回はGメンが暴いた万引きの手口とその理由についてまとめていきますので、この記事を通じて万引きをする人々の心理やその行動の背後にある理由を理解し、防犯対策について考えるきっかけにしていただければ幸いです。

*目次


なぜする?万引きの手口と理由:ケース① 50代 男性


では1つ目のケース。
万引き犯は50代男性。一人暮らしで現在生活保護を受けている方とのこと。

手口は狭い通路で商品を続々とマイバッグに入れていくといったものでした。
ちなみに万引きした商品はお茶、健康飲料、タケノコ、ヒジキ、柿の種など合計15点の1,590円です。

以下、Gメンと万引き犯のやりとりになります。

G:「これはどうなされました?」
男:『ええ、ちょっとあの、お会計するのを忘れました』
G:「お金なかったんですか?」
男:『いや、あったんですけど、残りが少なくなって・・・』

万引きをなぜしたのかについては“所持金が少なくなったから”と答えました。
どうやら男は万引きは何回もしているようで、それ以外にも放置してある自転車を持っていくことも3回程あり、今までに10回は警察に捕まったことがあることが判明。

男性が「所持金が少なくなったから万引きをした」と述べていることから、彼の行動の背後には経済的な困窮がある可能性が高いです。
貧困や失業などの経済的な問題が原因で、生活費や必要な物品を得るために犯罪に手を染める人は少なくありません。


なぜする?万引きの手口と理由:ケース② 60代 女性


続いて2つ目のケース。
万引き犯は60代女性。一人暮らしで清掃の仕事をしており、月に15万円の収入があるとのこと。

手口はカートに乗せた保冷バッグの口をわざと広げ、大量のお酒と食品を次々に入れるといった堂々とした犯行でした。
万引きした商品は缶酎ハイ、ビール系飲料、本マグロ、タコの刺身など合計9点の3,221円です。

Gメンの万引きをなぜするのかの問いには以下のように答えています。
『手癖がついている。今日見つからなかったからまた明日も来てやろうかなって、そういう気持ちがなきにしもあらず』

この女性は「万引きは初めて」と主張しましたが、警察官を見かけると自ら進んで過去にも何度も万引きしてしまったと白状していました。

このことから、彼女の万引き行為は一度きりの衝動ではなく、常習的なものであることがわかります。


なぜする?万引きの手口と理由:ケース③ 40代 女性


それでは3つ目のケース。
万引き犯は40代女性。一人暮らしで、収入が減り財布も持たず万引き目的で来店したとのこと。

手口は狭い路地で商品をマイバッグへ入れるといったもので、なんと2分間に3回も犯行に及んでいました。手慣れていることが分かります。
万引きした商品は総菜、キウイ、トマト、サラダなど合計16点の2,637円です。

以下、Gメンと万引き犯のやりとりになります。

G:「お金も持ってこないでさ」
女:『はい』
G:「こんなことするなんてさ」
女:『はい』
G:「悪質ですよ」
女:『はい、悪質です』

そもそも財布を持ってきていないというところに悪質さを感じます。
また、この女性は月に3~4回程万引きを繰り返している常習犯であることがわかりました。

この女性の場合、収入が減り経済的に困窮している状況が背景にあるため、万引きが一時的な経済的救済策として習慣化している可能性があります。


万引き対策のことならエスピーユニオン・ジャパンへ


今回挙げた例は弊社の万引きGメンが確保した万引き犯です。
万引きは店舗経営に深刻な影響を及ぼす問題ですが、適切な対策を講じることで被害を最小限に抑えることができます。

また、万引きの対策は色々ありますが、プロの目を利用するのがオススメです。
ご依頼やご相談などございましたら、万引き対策一筋!創業50年を超える実績とノウハウを持つエスピーユニオン・ジャパンまでご連絡ください。
2024.04.25

廃棄ロスはどう対策する?すぐに始められるロス対策を解説

前回はスーパーで起こる廃棄ロスの現状や原因、さらには廃棄ロスによって引き起こされる問題について解説しました。
廃棄ロスの原因はひとつではなく、いくつもの原因が重なり合って大きくなるというのをご理解いただけたかと思います。

では、廃棄ロスを減らすためにスーパーができることとは一体何があるのでしょうか。
本コラムでは廃棄ロスの対策方法について、ロス対策専門会社が解説していきます。

*目次


ダイナミックプライシングの導入


ダイナミックプライシングとは “需要の高い商品の価格設定を高く、需要の低い商品の価格設定を低くすること” を指し、いわゆる商品に応じて価格を調整するというものです。
商品の鮮度以外にも時期などに合わせて商品の価格を調整したり、賞味期限や消費期限が近いものをIT機器などを導入して自動的に値引きしたりすることによって商品が売れ残るリスクを軽減することができます。

これは主にホテルや高速バスチケット・航空券・スポーツチケットなどで用いられている仕組みでスーパー側が廃棄ロスを減らせるというだけでなく、消費者はタイミング次第でリーズナブルな価格で商品を購入することができるというメリットがあります。


1/3ルールの見直し


食品の納入期限を賞味期限の3分の1以内と定める “3分の1ルール” の習慣はどのスーパーでも暗黙の了解となっており、3分の1以内で納品できなかったものに関しては賞味期限の長さを問わず廃棄となってしまう現状があります。
1回の廃棄ロスの量は少ないかもしれませんが、これが積もり積もると過剰な廃棄ロスとなってしまうことも。

このルールを緩和し、先程ご紹介したダイナミックプライニングなどと組み合わせて商品を販売する期限を延長することによって廃棄ロスを減らすことができます。



フードバンクの活用


フードバンクとは規格外品や余剰在庫などの理由でスーパーの店頭に並べることができない食品の寄付を受け付け、配給する活動を行っている団体です。
本来廃棄する必要が無かった商品をフードロスを利用することで食品ロスの削減につなげることができます。

フードバンクは農林水産省の所管で全国に設置されているため、是非お近くにフードバンクがあるか調べてみてください。


在庫管理の徹底


過剰発注や管理における不備は廃棄ロスを引き起こす大きな原因のひとつです。
また、管理表や人の手で管理するには限界があるのと同時に人的コストも発生します。
これを防ぐために在庫管理システムを導入し、リアルタイムで商品の在庫を一目で確認できるようにしましょう。
在庫管理システムを導入することで現在庫の把握だけでなく、業務の効率化につなげることもできます。


陳列の工夫


いくら在庫管理を徹底したとしても商品が売れなければ在庫は消費されず、在庫過多になって結果的に廃棄ロスとなってしまいます。
そのため、商品を店舗に陳列する際に賞味期限や消費期限が近い商品を手に取りやすい場所に設置したり、消費者の目に付きやすいところにポップなどを用いて食品ロスの軽減への協力を促す案内をしたりすることが大切です。
スーパー側の意識はもちろんのこと、消費者にも食品ロスの意識を持ってもらうことで結果的に廃棄ロス軽減につなげることができます。


今からできる廃棄ロス対策で無駄のない店舗運営を


廃棄ロスはスーパーの損失を生むだけでなく環境や経済にも大きなダメージとなる深刻な問題です。
また、廃棄ロスの問題は一人の行動だけでは限界があり、周りの人も含めた意識改革や行動が必要不可欠になってきます。

今回ご紹介した対策を参考にして皆で協力して廃棄ロスの改善に取り組んでいきましょう。